道内を走る特急列車

特急スーパー北斗 (函館〜札幌)
函館本線、室蘭本線、千歳線経由
道内最速、札幌−函館最短3時間を誇るスーパー北斗。北海道発の振り子車輌は車でいうところのアクティブサスペンションのように予めインプットされたカーブ情報に基づき車体の角度を操作します。先頭車輌の青色は沿線の噴火湾をイメージしています。キハ281系と共にデビューした特急ですが、最近では道東向けに導入されたキハ283系を使って運行することが多くなりました。通常7両編成で一日7往復です。ビジネス客を中心に混雑することが多いので指定席は早めに取っておくのが良さそうです。

<車輌編成>
 7     6     5      4     3     2     1
 函館
 →
キハ281系スーパー北斗、函館駅 キハ281系内装。283系と違い白が基調。
キハ283系スーパー北斗、札幌駅
特急北斗 (函館〜札幌)
函館本線、室蘭本線、千歳線経由
函館−札幌間を約3時間30分で結ぶ北斗。通常5両編成で一日4往復とスーパー北斗の補佐的役割として、現在も活躍しています。今となっては旧型車輌のキハ183系ですが、北斗の内装はキハ281系スーパー北斗のイメージに近づけるように作り変えられています。スーパー北斗同様に満席率が高いので早めに指定席を確保するのが良さそうです。

<車輌編成>
 5     4     3      2     1
 函館
 →
キハ183系北斗、函館駅 キハ183系北斗、登別駅 キハ183系北斗、札幌駅
L特急すずらん (室蘭〜札幌)
室蘭本線、千歳線経由
函館−札幌間を結ぶ急行列車としてデビューしたすずらん。現在は室蘭−札幌間の電車特急として活躍しています。自由席主体の車輌編成と停車駅の多さは通勤特急ならではです。現在は781系は引退し、スーパーホワイトアローとして活躍した785系に引き継がれています。

<車輌編成>
 5     4     3     2     1
 室蘭
 →
781系すずらん、札幌駅
L特急スーパーカムイ (札幌〜旭川)
函館本線経由
2007年10月のダイヤ改正に伴いデビューしたスーパーカムイ。かつての急行かむいがスーパー特急となって戻ってきました。札幌−旭川間の速達特急として、新千歳空港までの空港アクセス特急として活躍しています。車両は新規導入された789系と旧スーパーホワイトアロー型の785系の2種類が走っています。

<車輌編成>
 5     4     3     2      1
 旭川
 →
特急スーパーおおぞら (札幌〜釧路)
千歳線、石勝線、根室本線経由
釧路−札幌間の速達型特急としてデビューしたスーパーおおぞら。従来の281系の青にタンチョウ鶴の赤を組み合わせ、北海道らしいイメージとしています。普通車のシートも同様にグレーに赤のアクセントが入っています。一日7往復で釧路−札幌間を最短3時間35分で結びます。時刻表では7両編成ということになっていますが、臨機応変に増結しています。私が過去に見た中では最大10両編成というのがありました。そのせいか指定席はギリギリでも問題なく取れることが多いです。

<車輌編成>
 7     6     5      4     3     2     1
 釧路
 →
キハ283系スーパーおおぞら、釧路駅にて キハ283系スーパーおおぞら、白糠駅にて スーパーおおぞら10両編成、10号車
特急スーパーとかち (札幌〜帯広)
千歳線、石勝線、根室本線経由
帯広−札幌間の速達特急スーパーとかち。車輌もスーパーおおぞらと同じキハ283系と近年は261系が導入されています。帯広向けのビジネス特急として一日3往復運行されています。

<車輌編成>
スーパーとかち5、8号(283系)
 7     6     5      4     3     2     1
 帯広
 →

スーパーとかち1、4、7、10号
 5     4     3      2     1
 帯広
 →
キハ283系スーパーとかち、札幌駅
特急とかち (札幌〜帯広)
千歳線、石勝線、根室本線経由
スーパーとかちが運行されている今でも帯広−札幌間の主役として一日2往復運行している特急とかち。内装は「スーパーとかち」「スーパーおおぞら」のキハ283系のイメージで統一され、明るい車内となっています。

<車輌編成>
 5     4     3      2     1
 帯広
 →
キハ183系とかち、札幌駅 キハ183系とかち、札幌駅 普通車内装
特急オホーツク (札幌〜網走) ※夜行便はなくなりました
函館本線、石北本線経由
札幌−網走間の特急オホーツク。石北本線区間は特急とは思えない程のんびりとしたスピードで走ります。札幌を発車すると網走まで約5時間15分の長旅のスタートです。途中駅の遠軽では進行方向が変わるため、停車時間が長く駅に降りて小休止することもできます。これは石北本線が開通する前の時代、旭川から名寄、紋別、遠軽を通って網走と至る旧名寄本線経由が本線として使われていた名残です。車輌はグリーンとラベンダーのラインをアクセントにしたキハ183系、車内シートももラベンダー調に改装されています。また、一部の車輌にはお座敷列車が連結されますので時刻表を調べてグループ旅行などに使って見ると面白いかもしれません。

<車輌編成>
オホーツク1〜8号
 4     3     2      1
指・グ 自・指
 遠軽
 →
キハ183系オホーツク、網走駅
キハ183系オホーツク、遠軽駅 キハ183系お座敷車輌 お座敷車輌内装
特急スーパー宗谷 (札幌〜稚内)
函館本線、宗谷本線経由
札幌−稚内間を最速4時間58分で結ぶ快速特急がスーパー宗谷です。「スーパー北斗、おおぞら」などで採用された振り子式とは異なり、空気バネを利用した車体傾斜システムは揺れが少なく、カーブの多い宗谷本線を最高速度130kmで走りぬけます。内装は車輌ごとに青、緑、赤とシート色が異なり、グリーン車は北海道初の革張りシートになっています。旭川以北は乗車率が低くなるので、席が確保できないというケースはほとんどなさそうです。通常4両運転で、一日2往復ありますが、予備車輌も完成して増結運転にも対応できるようになりました。

<車輌編成>
 4     3     2      1
指・グ
 稚内
 →
キハ261系スーパー宗谷、稚内駅 キハ261系スーパー宗谷、音威子府駅 普通車内装(青シート)
普通車内装(赤シート) 普通車内装(緑シート) グリーン車内装
特急サロベツ (札幌〜稚内)
函館本線、宗谷本線経由
特急サロベツは稚内、札幌をお昼ぐらいに出発し夕方に終着駅に到達します。ダイヤ的に長距離旅行に使うには昼の一番いい時間帯を列車で過ごすことになりますから利用する機会があまりなく、どちらかというと短距離の移動や沿線の人達の移動手段として利用されているのかもしれません。

<車輌編成>
 3     2     1
 稚内
 →
キハ183系サロベツ、稚内駅 キハ183系サロベツ、稚内駅 キハ183系サロベツ、恩根内跨線橋
※情報は2009年9月現在
参考文献:田中和夫著 北海道の鉄道(北海道新聞社発行)、JR北海道列車ガイド(パンフレット番号EE1209-49、JR北海道発行)、JR・国鉄特急列車カタログ(成美堂出版発行)、道内時刻表2002/4月版(交通新聞社発行)、JR北海道ホームぺージJR北海道函館支社ホームページ