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函館元町 〜日本で最初に開港した港街〜 |
ペリー来航に伴い締結された日米和親条約では下田と共に箱館(函館)の開港が明記されており、函館は日本で最初に開港した街である。これによって、江戸時代から函館奉行所が置かれ行政の中心地と位置付けられていた元町地区には各国の領事館や近代的な洋館、また、西洋文化の象徴とも言える教会などが建ち並ぶこととなる。
元町は函館山の麓ということで坂の街でもある。函館市の鳥ヤマガラを冠した坂の案内柱を辿ると入船町から青柳町までの18の坂めぐりができる。歩くと結構な距離なので、管理人は人の少ない早朝に車で坂めぐりをしようとしたまでは良かったが、パーキングプレーキが甘くて停車した車が走り出し、間一髪乗り込んで止めた経験がある。坂道に停車するときは十分に気をつけよう...と。
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元町公園 |
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箱館奉行所跡の碑 |
旧北海道庁函館支庁
函館市写真歴史館/
元町観光案内所
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旧北海道庁函館支庁
函館市写真歴史館 |
アメリカのペリー提督の来航後、危機を感じた幕府は五稜郭の建設に着手し、箱館奉行所は五稜郭に移設された。現在は元町公園の入口近くに箱館奉行所跡の碑が人知れず残されている。 |
明治40年函館大火後に建てられた復興庁舎。明治43年完成の庁舎は渡島支庁として昭和25年まで使用された。その後は朽ち果て無惨な姿をさらしたこともあったが、現在では復元され、1Fが元町観光案内所、2Fが函館市写真歴史館になっている。昭和60年に北海道有形文化財に指定された。 |
開国文化に逸早く接した函館は写真機との出会いも古く、日本最古の写真と言われる「松前藩勘定奉行石塚官蔵と従者」や、当時の古いカメラなどが展示されている。また、同調フラッシュを使って手持ちのカメラで手軽に記念撮影ができるコーナーもある。 |
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旧開拓使函館支庁書籍庫 |
元町公園前基坂 |
函館製造のレンガを使った明治13年建設のレンガ造りの建造物。火事の多い函館を象徴するように各窓には鉄製の防火扉が付いている。渡島支庁舎と同じ昭和60年に北海道有形文化財に指定された。 |
函館を代表する坂で観光ガイドなどで馴染みの深い坂。明治時代に坂下に里数を測る里程元標が建てられ、それに伴い「基坂」の名前が生まれた。石畳のきれいな車道と広い歩道が続く坂道は開放的な感じにさせてれる。 |
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元町公園周辺 |
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旧函館区公会堂 |
旧函館区公会堂
大広間(Concert Hall)
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旧函館区公会堂
バルコニー |
明治43年に建造された函館区公会堂も大火によって再建されたもの。大半を当時の豪商、相馬氏を中心とした寄付によって再建された建物は集会所としてはとても立派な建物で、国指定重要文化財。 |
大きなシャンデリアが豪華さをアピールする大広間。壁面は下側が板張り、上側が白漆喰塗仕上げになっている。コンサートなどのイベントにも利用されている。 |
函館山の麓とはいえ、坂上の元町公園よりも上段に位置する函館区公会堂のバルコニーからは函館市街が一望できる。 |
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ペリー提督来航記念碑 |
レイモンハウス元町 |
函館市水道局・元町配水場
管理事務所 |
平成14年5月に新しくお目見えした「ペリー提督来航記念碑」。平成16年の黒船来航150周年を目前に、日米和睦の意を後世に伝えるために建立された。元町公園に向け基坂を登る右側にある。 |
大正から昭和にかけて函館で過ごしハム・ソーセージ作りに情熱を燃やしたドイツ人、カール・レイモンが起源の函館カール・レイモン。かつての工場跡に建てられたレイモンハウス元町では本場仕込みのソーセージを活かしたホットドックなどが気軽に楽しめる。 |
「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるが函館も水不足に起因する火事の街として有名。そんな函館の救世主・元町配水場が誕生したのが明治22年。水道創設100周年を記念して、平成元年から一般に開放されている。中には散策路や噴水池などがあり春には樹齢100年を超えるソメイヨシノが花を咲かせる。 |
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旧ロシア領事館
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八幡坂 |
明治43年建造の旧ロシア領事館は2階建、一部地下室つきの煉瓦作りの洋館。現在は前庭のみ公開されている。 |
元町公園近くの函館西高校正門から延びる八幡坂。真正面にメモリアルシップ摩周丸が望め、函館らしい撮影スポット。坂の名前は文化元年(1804)に坂上に箱館八幡宮が移設されたのをきっかけに「八幡の坂」と呼ばれるようになったのが起源とされている。 |
元町・教会散策 |
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ハリストス正教会「復活聖堂」 |
カトリック元町教会 |
聖ヨハネ教会 |
江戸時代末期にロシア領事館付属聖堂として建立された聖堂は函館大火で焼失し、大正5年、現在の2代目聖堂として再建。屋根に付けられた玉ねぎ型の小塔がロシアの建造物らしい。昭和58年重要文化財に指定。「ガンガン寺」とも呼ばれるその鐘の音から環境庁指定「日本の音風景百選」にも認定されている。 |
初代聖堂は木造、2代目はレンガ造り、そして大正5年の函館大火で焼けた2代目聖堂のレンガの上からモルタルを塗り、鉄筋コンクリート製の鐘楼を増築し現在の3代目聖堂に至っている。屋根に風見鶏やマリア像をなどを配した珍しい外観が特徴で、内部も拝観可能。 |
明治7年に英国聖公会牧師デニングが伝道したのが始まりのプロテスタント教会。どの角度からも十字架が見える建物は屋根の形も十字。拝観はできないが鉄筋コンクリート製の白い外観が元町の坂に良く似合う。 |
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旧イギリス領事館 〜庭園散歩〜 |
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函館市旧イギリス領事館
開港記念館 |
函館市旧イギリス領事館
玄関先のユニオンジャック |
函館市旧イギリス領事館
薔薇のアーチ |
度々火災によって焼失し、転々としていたイギリス領事館がこの場所に落ち着いたのが大正2年。イギリス政府工務省上海工事局設計によって竣工の建物は洋風建築に瓦ぶきという斬新な取り合わせの建物。函館病院の寮になったりもしたが、現在では開港記念館として公開されている。 |
昭和9年、領事館としての役目を終えるまで、掲げつづけられたイギリス国旗ユニオンジャック。開港記念館と共にユニオンジャックも蘇った。 |
開港記念館の敷地内の洋式庭園には33本11種類の薔薇が植えられていいる。きれいなアーチをくぐると噴水とあずまやが見えてくる。 |
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函館市旧イギリス領事館
噴水広場とあずまや |
ティーレストラン
ヴィクトリアンローズ |
晴れた夏の日はとても開放的な噴水広場。噴水はブロンズ製で「あずまや」もヴィクトリアン調にデザインされていて、これに北海道の気候がプラスされて日本から離れたような不思議な感じがする。 |
イギリスから取り寄せたアンティーク家具に包まれたティーレストラン・ヴィクトリアンローズ。イギリス貴族になったつもりでアフタヌーンティでもいかがですか? |
参考文献:北海道教育委員会監修 北海道の文化財(北海道新聞社発行)、はこだて歴史散歩(北海道新聞社発行)、旧函館区公会堂パンフ、函館写真歴史館パンフ、函館市旧イギリス領事館パンフ |