三連休の最終日に晴れ間を求めて道北の浜頓別まで行ってきました。朝5時に札幌を出発した時はドンヨリしていたのに、美深を過ぎたあたりから雲の間から晴れ間が覗き始め、音威子府に着く頃には殆ど快晴。今回の最終目的はベニヤ原生花園ですが、あちこち寄り道してみようと...あこも車検後ということもあって超御機嫌。
まず道の駅ピンネシリに寄って旧天北線の名残を写真におさめる。ここから敏音知岳に登れるらしいが今日は装備がないので...低い山ながら山頂に樹林がなくて視界が良さそうなので今度の楽しみに取っておく。続いて中頓別鍾乳洞。散策道ではキショウブ、ウツボグサ、コウリンタンポポ、ツリガネニンジンが咲いている。
鍾乳洞の入口はガスが掛かっている。外は30度近いというのに中は15℃だったので無理もない。まさに天然のクーラー。あぁ、涼し・・・。しかしながらここの洞窟はとにかく狭い。歩けるルートは60m弱の短い洞窟だが、高低差が15mもあり、腰を屈めて進む箇所も多くて、奥まで辿りつくには以外に時間を要する。照明は点いているが、暗めなので、入口に用意されている懐中電灯を持って、照らしながら歩くと発見があって楽しいかも。私は一番奥の天井で貝の化石のようなものを発見した。後で調べたら、それもそのはず。このあたりの地層はホタテやフジツボなどの貝殻が大量に堆積して出来た地層らしい。
洞窟探検の後、管理棟に置いてあるパンフレットを眺めていると町内の寿公園にSLが保存されていることが判明。浜頓別への道すがらなので行ってみる。ありましたよクンロクが。プレートには49648とある(9600形の449番機の意味)。天北線でも活躍した車両らしいが、近くで見ると、いや、しかし保存状態が...ひどいなこれ、外装が錆びてボイラーが剥き出しに。保存というよりは放置に近い? 朽ちてもなお感じる十分な存在感と、雨の当たらない内装がきれいに残っているのは救いを感じるが、無理矢理感のある下回り塗装にも往年の面影はないし...車両の屋外保存は本当に難しい。
何だか少し寂しい気分になった後、国道275号を北上しベニヤ原生花園に到着。早速、管理棟でパンフレットをもらいつつ情報収集。90分の外周ルートは熊が出たので通行禁止らしい。「結構、街近いのに出るんだ熊」と思いつつ海岸線まで行ってから40分の内周ルートで一周することにする。遊歩道のスタート地点では、エゾニュウがゲートのようにそびえ立っている。やっぱり快晴の夏空にエゾニュウは似合うなぁと思いつつ写真におさめて出発。
鮮やかな紫に黄色のアクセントが特徴のノハナショウブが多い。ハマナスの花はもう終わりかけで実が色づき始めているものも。写真は順番にハマヒルガオ、ハマエンドウ、ハマナスの実、クサフジ、ノハナショウブ、ヒオウギアヤメ、クガイソウ、エゾカンゾウ。
海岸線近くではハマヒルガオとハマエンドウの群落が見られた。サロマ湖のワッカ原生花園ではここまでの群落は見られなかったので正直驚いた。見映えしないがハマボウフウも結構多い。
内周ルートに入るとノハナショウブの独壇場になってくる。他にはクサフジやアザミ類も多い。クガイソウの花は始めて目にしたがビローンと伸びた感じが何ともユニーク。但し、このルート、通る人は殆んどいない。熊鈴を持ってなかったので、例によってラジオで代用。誰もいないのをいいことにラジオから流れる昭和の名曲を歌いつつ、気がつくと一周が終わっていた。管理棟にただいまの挨拶をして横のベンチで昼食をとる。
その後は、とりあえず温泉を求めて浜頓別市街へ。バスターミナルに浜頓別のパンフレットでも置いてないかと立ち寄ったら、思わぬところで鉄道資料を発見。あこを停めた駐車場が公園みたいに広かったなと思ったら、この広大な敷地が浜頓別駅跡らしい。展示ははタブレット閉塞機と浜頓別駅の構内模型、記念きっぷやプレートなど。模型は結構立派なものだ。ついでに公園になってる旧駅構内を散策し、その先にサイクリングロード発見。廃線路盤のサイクリングロード転用は常套手段なので、何かないか探してみるが整備された舗装道路で特に収穫なし。
その後、街からすぐのクッチャロ湖近くの「はまとんべつ温泉ウイング」に行ってみる。アルカリ泉でヌルヌルする。露天風呂はないが、お湯を満喫して帰路に着く。時間は14時30分。音威子府の駅そばが16時までなので、それまでに着けばいいからと中頓別でも寄り道。天北線メモリアルパークなるものにも寄ってみるが、ただの公園とバスターミナル。しかし浜頓別みたく中に展示があるんじゃないかと入って見ると予想的中。展示は写真パネルや敏音知駅のタブレット閉塞機、駅で使われていた判子なども多数置いてある。判子は結構珍しいかもと思って見ていると、田舎の駅なのに盛岡や東京都区内、大阪市内など内地の判子も結構あった。今では当たり前のように飛行機だけど、鉄道が全盛だった時代もあったんだなとつくづく感じた。
その後、音威子府に向かいお楽しみの駅そばを食べる。今年は「小さな写真展@おといねっぷ」やってないのかと思っていたら、残念ながら一足早かったようで開催期間は7月25日~8月26日でした。もちろんこの駅にも立派な天北線資料室があります(http://www.saboten.sakura.ne.jp/~suzu/jr_isan.htm)。ここまで鉄道ゆかりの地を巡ったら、久しぶりに美深駅の美幸線資料室も行ってみようと思っていたら、2Fへの通路が施錠がされて入れなくなっていました。その時は資料室自体がなくなったと思って帰りましたが、後で調べたら駅員さんに言えば見学できたそうです。悔しいので美深で有名な養殖チョウザメ関係のお土産がないかと探し回りましたが、びふか温泉の食事メニューぐらいにしかないことがわかり、売店で売っていた「チョウザメかまくん(チョウザメの形をした笹かまぼこ)」を買って長い旅を締めくくった。
<今回立ち寄ったところ>
札幌→道の駅ピンネシリ(駅跡)→中頓別鍾乳洞→中頓別寿公園(9600形SL)→ベニヤ原生花園→浜頓別バスターミナル(鉄道展示)→はまとんべつ温泉→中頓別バスターミナル(天北線メモリアルパーク)→音威子府駅(駅そば)→美深駅(美幸線資料室)→道の駅びふかアイランド(チョウザメ)
今回のあこの燃費:15.3km/L (今回は往復で約700km。走行距離が伸びるほど調子が良いらしい。というか700km走ってもガソリンまだまだ余裕あるし、一体この娘、給油なしで何km走れるんだろう?)