フィルム一眼を動かす上でネックになってきているのが電池。α707siもそうですが、よく使われているものにリチウム電池「2CR5」があります。今や取扱店舗も減り、店頭価格が1000円を越える店もある始末。一方、「CR123A」というカメラ用リチウム電池がありますが、これはLEDライトなどの電源にも使われていて、まとめ買いすると意外と安く買えますし、充電池も売られています。我が家ではチェキ用の「CR123A」が4本余っていたのでこれを利用しようという作戦です。
「2CR5」というのは実は「CR123A」をケースの中で直列につないでいるだけの代物で、ケースさえうまく作れれば「CR123A」で「2CR5」が作れてしまいます。そこで目を付けたのが使用済みのパナソニック製「2CR5」で、これは電池セルが剥き出しになっていて、ニッパー等で簡単にケースが分解ができそうです。
まず中央部の支柱2本をニッパーで切断して2分割にします。「2CR5」ケースの電極と電池は溶接されているので、電極が変形しないようにニッパーで切断します。そこにアルミ板を加工した電極を接触させます(写真の左側のパーツ)。反対側は直列接続となるように同じくアルミ版で電極を作ります(右側のパーツ)。
それらを組むとこんな感じです。最初、セロテープ等で各パーツをつなぎ合わせてカメラに入れてみたのですが、電池が取り出しにくくなってしまったので、テープ作戦はあきらめました。
そんなわけで直接カメラの電池ボックスに各パーツを入れることにしました。まずは電極側のパーツを入れます(左写真)。そして「CR123A」を入れます。このとき電池の極性には注意して下さい。「2CR5」はその独特の形状から、逆向きには入れることは不可能であるため、カメラの内部回路は電池の逆接続を想定せずに設計されている可能性があります。運悪くカメラの電源回路に逆接続防止回路が入っていない場合、極性を間違えるとカメラがお亡くなりになることでしょう。
電池の極性を確認した後、残りのパーツを入れてフタを閉めます。そして火入れ...動きました。チェキで使い倒した「CR123A」を使ったので電池残量が少ないですが。そして、この状態で十勝岳に持って行って撮影してきました。十勝岳山頂で電池残量がなくなるまで何の問題もなく動作しました。
そもそも、何故、こんなことをしようと思ったかというと、山行前日に確認したところ、予備があると思っていた「2CR5」が使い古しの1本しかなく、山行途中で電池切れになっては不味いということで苦肉の策です。最近「2CR5」はコンビニですら扱ってませんし、どうしようもないです。山から帰って来てから、ネット上で安価で販売していた「2CR5」を2本注文したので、今後はそれを使おうと思いますが、α707siの稼働頻度に応じてはDIY電池が再び登場するかもです(^^;。