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北大雪スキー場から比麻良山へ縦走のはずが...

先月末に平山登山口までの支湧別本流林道が開通したのもあり、自転車を使って北大雪スキー場から一周しようと思い立ったものの、前日に二転三転する天気予報に翻弄され、ビールを飲みつつ天気図等を見ながら考え込んでいたら飲み過ぎた。で、朝5時起床...見事に寝坊。天気予報やライブカメラをチェックしたら快晴の予感。そんなわけで駄目モトで自転車を積み込んでまずは平山登山口へ。

平山登山道はきれいに修復されていたが、登山口手前50mほどが溝のようにえぐれ酷い状態。あこを乗り入れたものの満車で転回できず、バックで下まで下がろうとした時にハンドル操作を誤って溝にはまり込んだ。深い溝のため脱出に苦労したが四駆モードに切り替わったあこは頼もしかったが、左ドアの下が切り傷だらけになってしまった。すまん。

そんなわけで林道を往復して北大雪スキー場着。地図を見ると「CENTER HOUSE」と書かれたロッジの右脇から登山道に入れるらしいのでそこに駐車。先発隊の車二台が停まっているもののガラーンとしている。地図ではスキーリフトに沿って登山道が付いているが、そんなものは熊笹に埋まっており、ロッジからつながっている林道を進むしかないようだ。入林届ボックスは薮の中...一応、書こうと薮の中に入ったが虫が集まってきたので早くしなきゃと頭が真っ白になり、後から考えれば、日付など完全に間違って記入してしまった。

スキーリフトのメンテナンス用と思われる林道は良く整備されて快適で、ピストン登山ならこれを使って標高890m点まで車で十分行けそうだ。890点には4~5台は停められそうな駐車場もある。今日はハードな行程に合わせ、カメラはNikon1V1のみ...ザックの中身も減らして全部で8kg弱。それでも照付ける日射しが暑く、気温も上昇してきて熱中症気味で気分が悪い。林道が終わってもリフトに沿って単調な道が続いている。

北電の反射板で先発隊に追い付いた。ここは開けた岩場で反射板の影で日射しを避けて休憩できそう。白滝の街並みや畑もきれいに見える。

小休止の後、先発体を抜いてハイマツの稜線に入る。反射板のすぐ近くに山頂標識と思われるポールだけが立った小さな広場があり、そこがおそらく小天狗岳の山頂。周囲はリンネソウやゴゼンタチバナ、ミツバオウレンが多く、コケモモは既に実になっている。イソツツジやマルバシモツケなどの葉も見られることから、この山が花で賑やかになるのはもっと早い時期のようだ(写真はリンネソウの群落)。

「電光坂」と書かれた急坂を登りきると標識も何もないが前天狗岳と思われるピーク。そこを抜けると少し稜線らしくなってくる。こういう景色は本当に好き。正面に天狗岳の山頂が見えている。

ここまでは意外と簡単だったなと思っていたが、さすがに天狗岳と名前がつく山だけあって早々簡単に山頂には着かせてくれない。急坂に鎖場を抜けて行くが、もうここで完全に息も足も上がらなくなってしまった。最後の鎖ハシゴを抜けると天狗岳の山頂。祠が特徴的な山頂で、地形的に突出しているので景色も良い。小休止をしつつ、もう息が上がって進めそうもないので、どうしようか思案したが、とりあえず有明山まで行こうと決意を固め、一旦コルまで下る。

コルから有明山まで標高差200m弱の登り。数字的にいつもの体調なら大したことはないはずだけど、今日は熱中症気味なのと、足も相当使えなくてハイマツの根に引っ掛ったり、歩くこともままならない。それなりに眺望もあっていい山なのに今日は全然余裕がなくて、ただひたすら足下を見ながら進むだけ。

有明山の山頂はハイマツに囲まれた三角点があるだけの2m四方ぐらいの空間。とりあえず比麻良山のほうを見てみたいと、ハイマツの道を進んで有明山山頂の南端へ...そして眼下に拡がる絶望的なまでに高度感のある光景。標高1320mの樹林帯まで標高を下げ、そこから遥か遠方に、1755mの文三岳、1796mの比麻良山へと道が続いている。何だかオプタテシケ山からトムラウシ山への縦走路を眺めるようじゃないか。更に向こうにはニセイカウシュッペ。景色としては最高だけれども、もう進む気力は完全に失われた。今日のコンディションなら、ここを降りたら文三岳に登るのは相当苦戦するし、下山した後は20kmほど自転車を漕がなくてはならないのだから...

そんなわけで引き返したわけだが、天狗岳への登り返しで完全に失速。一歩一歩進むのが精一杯になってしまい、撤退して正解だったと思った。行きに抜いたパーティは天狗岳で折り返したようで、今日、有明山に登ったのは私だけだったようだ。途中の雪渓では足跡も完全に消えていたため、私の前も数日は空いているらしい。そんな静かな山頂でゆっくりする。ふと気付いたら山頂標識の向きが変っている。きっと先程まで山頂にいたパーティが記念撮影に都合のよい位置に動かしたのかも。

天狗岳の北側の峰の向こうにはチトカニウシ山、写真には写っていないがこの左側には天塩岳も見える。思えば天塩岳も随分と登っていない気がする。また行きたいと思いつつも中々行けない。

山頂近くに咲いていたエゾツツジ。下山時にはエゾシャクナゲの花終わり掛けではあったが見れた。

驚いたのはウラジロナナカマド。あちこちで紅葉しているんですが...

下山時に小天狗岳でポールを撮影。逆光が幸いして、うまいぐあいにポールが強調された絵になった。このあと、反射板の下で休憩していたパーティを再び抜き、スキーリフトに沿って下りて行く。下山後は自転車を回収しに再び平山登山口へ...なんだか無駄に往復しているなぁと思いつつ、回収後にひたすら林道を走る。温泉をナビで検索していたら、前から来た車と正面衝突しかかって、ABS作動、そして急ハンドル。私以外にも、こんな時間に登ってくる人いるんだと驚いた。

ヤマレコで山行詳細が、Nikon image space(http://img.gg/ousJ9Ju)で山行写真全てが御覧になれます。

北大雪スキー場センターハウス前登山口(9:00)→小天狗岳(10:20)→前天狗岳(10:45)→天狗岳(11:10←大休止→11:20)→有明山(11:55)→天狗岳(12:25←昼食→12:40)→前天狗岳(13:00)→小天狗岳(13:20)→北大雪スキー場センターハウス前登山口(14:20)

今回のカメラ:「Nikon1 V1」+「1 NIKKOR 10mm f/2.8」

今回のあこの燃費:14.7km/L(明日はあこの車検。帰りに投票行って、ブログ書いてゴロゴロしていよう)

武華山・武利岳 ~前ムカから吊り尾根経由~

大雪の縦走から帰ってきてから、tarumae-yamaさんとの話題にのぼった「吊り尾根の縦走路を使って前ムカから武利岳」に行く計画...夏休み最終日で天気も良さそうだということで、前日に「明日とかどうですか?」と急な提案をして見たところOKがでた。江別東インター近くの公園で朝4時に待ち合わせて武華山登山口へ出発。早朝出発で道路が空いていたのもあり6時30分ぐらいに登山口着。準備をしてすぐに出発する。

tarumae-yamaさんは相変わらずスタートからペースが速い。こちらの身体が暖まらないうちからドンドンと進んでいく。このペースに惑わされてはいけない(^^;。ライオン岩コースと東尾根コースの分岐から少し進んだあたりでようやく身体が動くようになってきて、ペースが安定したが、とにかく今日は暑い。なんだか消耗しそうな予感がありありだ。登山口あたりは白樺林だったのが、標高1570m地点からはアカエゾマツの林に変わる。そして標高1660mではハイマツに、短い距離なのに変化に富んでいて中々楽しい。途中であった御夫婦と4人で前ムカまで行き、一緒に武利岳の眺望を楽しんだ。

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前ムカから先は地図には記されていないルート。御夫婦と別れて標高1480mの最低コルまで下って行く。シャクナゲなどの低木のブッシュが続くが踏跡は明瞭。ただ、踏跡の片側が崖になっていたりするので足を滑らさないよう注意して進む。標高1500mぐらいに差しかかったときに問題の笹薮が見えた。最初は大したことないかなと思ったが、通る人が少ないためか踏跡の判別が難しく、ピンクテープを頼りに踏跡を進むも、たまに見失ってどこを歩いているのやら。最低コルから少し登ったあたりまで笹薮は続いていて、ここで踏跡を見失ったのが辛かった。登ろうにも押し戻されて登れない。濃い笹薮を抜けた辺りでフラフラになってしまったのでtarume-yamaさんに先頭を変わってもらう。まだ朝露で濡れた笹薮を強引に突破したのでパンツもビッチョリで気持ち悪い。

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その後も低木のブッシュが続き、息も切れ切れに尾根に上がる。気持ちいい風が吹き抜ける。「稜線っていいなぁ」と心底思う。そしてここからは大好きな稜線歩きが始まる。地図上にルートのない稜線だからどれだけ険しいのかと思っていたが、ここから武利岳までは登山道と行っても過言ではないような良い状態だ。楽しみながら歩いて最後の武利岳への標高差170mほどの急坂を登ると山頂標識が見えた。

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武利岳山頂からは北見富士も近くに見える。15日にトムラウシ山から見た存在感のあるピークはやはりこれではないかと思う。昼食を取りながら山座同定を試みるが、私は北大雪は殆ど登ってないので何が何やら、tarumae-yamaさんは意外なことに山座同定自体が苦手だと話していた。帰ってから調べたら北見富士に向こう側に雄阿寒岳、雌阿寒岳、阿寒富士が見えているようだ。他にも平山、ニセイカウシュッペ、愛別岳、トムラウシ山、石狩連峰にニペソツ山...と一望できる。

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昼食後はまた気持ちのいい稜線を戻っていく。で、覚悟を決めて最低コルの薮に...行きは朝露に濡れて写真撮るどころでなかったので帰りに写真を撮っておく。帰りはtarumae-yamaさんが先頭に行ってくれたので随分と楽だし、後ろにいると随分と冷静にルートがわかるもんだと感じた。ここからの登り返しがかなり大変。標高差的に行きよりも帰りのほうが辛いし、低木が足にまとわりついて鬱陶しい。お互いに息絶え絶えに前ムカまで帰ってきた。前ムカからはtarumae-yamaさんの提案でライオン岩コースで下山する。途中、エゾウサギギク、ミヤマアキノキリンソウ、エゾウチバチソなどまだ花が残っているがリンドウ種は見られない。武華山までの稜線も溶岩で出来た痩せ尾根があったりと結構面白い。

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武華山を越えて、途中、ライオン岩の上で休憩しようということになり踏み跡を辿ってみるが、ハイマツがビッシリで岩の上に上がれない。別ルートを探して見たものの、垂直に切立った岩があるばかり。しばらくルートを探したが、それらしき物も見つからず断念することに...tarumae-yamaさんは残念そうだったが、高所恐怖症気味の私としては少しほっとする(^^;。下山途中に見えたライオン岩が本当にライオンの形に見えたのが驚きであった。



武華山登山口(6:40)→コース分岐(6:55)→前ムカ(8:10)→最低コル(8:45)→尾根取り付き(9:25)→武利岳(10:20←昼食→10:50)→尾根取り付き(11:50)→最低コル(12:05)→前ムカ(13:00)→武華山(13:30)→ライオン岩(13:55)→コース分岐(15:00)→武華山登山口(15:10)

今回のあこの燃費:14.5km/L

ニセイカウシュッペ山 ~中越ルート~

今日はいよいよニセです。北海道百名山とか日本三百名山など肩書きのある由緒ある山で、なだらかな山頂に対比した急峻な大槍小槍の組み合わせなど地形的にも魅力十分な山です。

札幌を朝5時30分に出発し、先週と同じルートで上川層雲峡インターへ。国道273号線の中越から林道へ入ると、いきなりダートに突入。ここは登山口まで10kmらしい。当のあこは意外と御機嫌だったが、私が気を使って走ってると途中で2台に追い付かれることに...登山口に着くと既に7台は停まっている。ここも人気の山みたいだ。登山口は標高1200m。あこの頑張りのおかげで楽できそうである。

8時20分、歩き始めると林道の延長のような立派な登山道が徐々に狭くなっていく。傾斜は殆どなく藻岩山を登っているようだ。ニセの山頂まで片道5.5km。いつものペースで行ったら2時間で山頂に着いてしまう。意図的にのんびりペースで進みつつも30分ぐらいで木々の隙間から大槍が見え始める。

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更に30分ほどで展望台に到着。展望台とは言え少し広がったスペースがあるだけだ。傍の大岩に上ると表大雪が見える。展望台を過ぎると山頂と槍の景色を楽しみつつなだらかな道を進む。右側の視界が広がるとすぐに見晴台だ。展望台よりも表大雪がきれいに見える。先週登った平山からの展望よりも表大雪の山々が近くに見える。ここまで同じペースで登ってきた女性と山を見ながらの会話が弾む。見晴台をすぎると岩が多くなる。昨日の雨で所々濡れているので注意して進む。左側は谷へと続く急な斜面で、最低部を流れる沢の音がここまで聞こえる。

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道中、花は殆どなかったが、この辺りまで来てようやくエゾノハクサンイチゲを発見。ツガザクラやシラタマノキなど次第に賑やかになってくる。

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花を見ながらのんびり進むと風が出始め、周囲が白くなってくる。山頂はすぐそこなのに残念。結局、山頂からの景色はガスのかった中。それでも時折比麻良山や東大雪の稜線が顔を出す。下界の水蒸気を風でひっかき回している状態なので、1時間も待てば晴れるだろうと予測してゆっくりと昼食。しかし一向に晴れない。

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ガスの中待つのも退屈な話で、諦めて下山し始めた矢先に晴れ始める。予想は当たったが心境は複雑。登り返そうかとも思ったが、途中で見つけた大槍への登頂ルートをトライしてみることにする。急峻な斜面に道が巻いて上のほうに延びている。途中まで進むと反対側の景色が見えてくる。小槍よりも小槍っぽい巨岩の向うには東大雪湖が見える。ここから先は斜面も急でルートの状態も悪くて諦めることに。それでも十分楽しめた。

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滑る岩場を抜けて見晴台まで下りると、後から下山してくるパーティの鈴の音が全く聞こえなくなる。私と同じく大槍のルートを試しているのかもしれない。退屈な下りの森歩きを終えて登山口まで戻ってくると駐車場は3台のみ、あこも1台でポツーンと(写真)。それでも天気も良いし機嫌は良さそう。靴の泥を落としてザックと共にあこに積み「帰りは追い付かれる心配もないのでゆっくり行こうな」と声を掛け帰路についた。


行き: 登山口(8:20)→展望台(9:20)→見晴台(9:45)→大槍分岐(10:30)→山頂(11:00)
帰り: 山頂(12:10)→大槍中腹(12:35)→展望台(13:35)→登山口(14:10)

P.S. 今回のあこの燃費 12.4km/L (高速でちょっと飛ばしすぎ(^^;。眠くてつい)

比麻良山 ~大雪随一の稜線歩き~

比麻良山に行ってきました。ヒマラ山です!えっ、ヒマラヤ? 初めての北大雪行きにこんな珍妙な山を選んでしまったのも、先々週の縦走時に通りすがりの人が「ヒマラヤマなんていう山があるんですよ」って話してたのを耳にしたから...前から行きたいと思っていたニセイカウシュッペ(以降ニセ)の地図を調べてたら、東側に何やら良さそうな稜線を発見、ピークに比麻良山と書いてあります。何て読むのかなと思った矢先「ん?ヒマラヤマ??これじゃん!」みたいな感じで...よくよく調べるとこの稜線の山々、層雲峡側からヒラヤマ、ヒマナヤマ、ヒマラヤマですって!何という適当な名前。もう行くしかないだろうということで。

朝4時に札幌を出発し6時過ぎに白滝着。高速がつながったので驚くほど速い。白滝から上支湧別を過ぎると、あこ初めての難関10km近いダート道である。土煙を上げて疾走(?)するあこ。下回りに当たる小石の音が痛々しい。登山口はすでに4台ぐらい車が停まっている。人気の山のようだ。ここは既に標高1000m。稜線までは藻岩山+αぐらいかと高をくくっていたら、浮石が多くて足場が安定せず思いのほか苦戦。反面、稜線は安定して歩き安い。まずは平山山頂へ快適に到着...入山届では先発隊がいるはずなのに誰もいない。周囲を見渡すと山頂碑の向こう側に続く道を発見。進むと人がいた。気の良さそうなじいちゃんだ。

というか、その前に景色が半端ないんすけど。左側には東大雪の石狩岳から沼の原、正面には五色の稜線から黒岳、御鉢平、北鎮岳の表大雪まで全部一望できる。じいちゃん曰くココは大雪の展望台でニセなんかよりこっちの方がいいと。いや、確かに。自分が今まで数年掛けて登った山々が一望できるとは素晴らしい。手前の渓谷からは白い小さな点が移動していくのが見える。黒岳ロープウェーだ。先々週の下山時に乗ったときは、あれ程文明を感じたロープウェー駅が四角い点にしか見えなくて、あとは緑一色、リフトなんて形すら見えない。大雪の地図を広げつつじいちゃんとあそこのピークは何だと話しながら自然の大きさを感じた瞬間であった。

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平山のじいちゃんと別れ、いざ比麻良山に...別れ際「ヒマラヤに行って参ります!」と言ったら苦笑された。ここが長い稜線歩きの起点。ここの地形的特徴は標高差100mちょっとの稜線が4km近く続くこと。稜線歩きが好きな人にはたまらない条件。というか大雪でこんな地形は他にないと思う(高根ヶ原は平坦だが高原歩きの印象だし)。

歩き始めると両側の視界を遮る樹木がない地図でイメージした通りの稜線らしい稜線。岩場からはナキウサギの声が聞こえる。途中、道の不明瞭な箇所で念のためケルンを積んだりしつつ40分弱で比麻奈山へ。山頂標識はないが、この稜線の最高峰でケルンも積んであるので山頂だと理解できる。ここで急峻なアンギラスの背からニセに向かう踏跡が左に分岐する。右は比麻良山から文三岳に続くなだらかな稜線だ。何と対照的な絵だろう。

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比麻奈山からは左手に見えるニセの変化を楽しみつつ20分ほどで比麻良山に到着。数年前はあったらしい山頂標識が見当たらないが、三角点が山頂であることを主張している。ここで記念撮影。管理人は滅多に自分を撮ることはないが、何となく今日はそういう気分。夏の終わりを感じさせるトンボの群れも一緒に写真におさまった。奥にはニセイカウシュッペが顔を出している。夏休みの縦走で出会った増毛組が来週アタックするらしい。天気が良ければ同じ日に行ってみようと思う。

ヒマラヤと言うには何とものどかな山頂で、2平米ぐらいの平らな巨岩に腰を下ろすとお腹が鳴る。先の文三岳まで行ってから昼食と思っていたが、雰囲気に負けてお店を広げる。食事をしながらホゲ~としていると、文三岳なんてどうでも良くなってくる。ここで引き返そうかと思い始めた矢先に文三岳に向かう男性が通り過ぎる。地図を広げると片道1km高度差80m。腹ごなしには丁度良さそうだ。

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比麻良山から先は急に道が悪くなる。道というよりは踏跡という形容が似合う。行く人が少ないのだろう。ブヨブヨしたハイマツの根の道を進むとクマの糞を見つけ気を引き締める。先の踏跡にはコマクサなど高山植物も多い。気を付けてたがうっかり踏んでしまう。あと5年もすると地図から消えてしまいそうな道を進むに連れ、今通っておいて良かったと思い始める。ふと前を見るとキタキツネがいる。私の食料を狙っているのかと警戒しつつ進むと猛スピードで逃げていく。本当の意味で野生だ。里のキツネと違って全く媚を売らない。

この区間は足下と周囲に気を配っていたので景色の印象が残っていない。山頂に着いてアンギラスの背とニセが並んできれいに見えるので驚いたほどだ。平山が大雪の展望台なら、文三岳はニセの展望台だなと思う。ここも山頂標識はなくケルンのみ。なだらかな稜線は北大雪スキー場の方に傾斜がついて下っていく。ここでも記念撮影をしてみる。なんだか80年代のアイドル写真のような構図になった。

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ここからは来た道を折り返す。比麻奈山でティーブレイクをした後下山。途中で多くの人とすれ違い人気の山なんだと再認識。下り道では見事に浮石を踏んで転ぶも無傷。2時間40分で文三岳から白滝コース登山口に帰ってきた。案の定、駐車場は満車。あこは仲間が大勢いて楽しそうだ。が、帰りの高速でトンボが激突。高速下りたら取ってやるからと言っていたが愛別の協和温泉への道で迷って忘れていると、あこの小さな反抗。メーターが突然全消灯。殆ど見えなくなったメータに苦労しつつ協和温泉着。汗を流した後、トンボの残骸を取ってやると機嫌が良くなる。とても人間的な車だ。高速に戻ると2時間弱で札幌。途中のトンネルでは進路変更時に無灯火で突っ込んで来た車に気付かずニアミスになるが、それ以外大きなトラブルもなく無事帰宅。とても充実した休日になった。さあ来週はニセだ。


往路 白滝コース登山口(07:10)→平山分岐(8:50)→平山(09:10)→比麻奈山(10:20)→比麻良山(10:45←昼食→11:30)→文三岳(11:50)
復路 文三岳(12:00)→比麻良山(12:30)→比麻奈山(12:50)→平山分岐(13:20)→白滝コース登山口(14:40)

今回のあこの燃費 13.4km/L。コンスタントに良い。

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