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呉市海事歴史科学館 大和ミュージアム ~広島県呉市~

ここ2年、正月休みの度に広島まで出掛けていますが、今年も1月5日(日曜日)に大和ミュージアムを目当てに呉の旧軍港地区を見に行ってきました。実家のある奈良から呉までは約4時間。朝7時30分に出発して11時30分に到着。山陽道や東広島呉道路などが整備されたおかげでものすごく近くなりました。

今回は散策というよりは展示見物目当てなので、見入ってしまって帰りにお土産買う時間がなくなるかもと、まず最初にお土産選びです。大和ミュージアム第2駐車場の2階に地酒ショップの「呉蔵元屋」さんが入っていたのでまずそこへ...店頭には艦隊これくしょんの「赤城」さんがいらっしゃいました。ここでは「艦これ」の利き酒セットと、店主のお勧め、西条の地酒「亀齢純米酒」を買いました。

実は呉の観光情報を殆ど調べていなかったので、買物の次は「くれ観光情報プラザ」でガイドマップをもらいます。呉らしい風景が撮影できそうな場所についてもも聞いてみて色々と教えて頂きました。現代は観光も情報戦ですからね(^^)。情報収集の後はいよいよ大和ミュージアムに向かいます。空は屋内展示を見て過ごすのは勿体ないと思うばかりの晴天です。

特別展示は巨大戦艦大和展。残念ながら空母「赤城」の図面は展示されていませんでしたが、空母「鳳翔」の図面が展示されていました。鳳翔は旧帝国海軍初の航空母艦で、図面を見ていると航空母艦黎明期の迷走ぶりが伺え、なんじゃこりゃと苦笑してしまいました(^^;。というのも、船殻のすぐ内側の大半を重油タンクがズラーっと並んで占めていて、船殻のどの部分に雷撃を食らっても面白いように燃料に誘爆するような構造になっていて、当時、空母を艦隊決戦に運用するということは、全くもって想定されていなかったんだなと良くわかります。並んで戦艦長門の図面も展示されていましたが、こちらは複雑すぎで何が何やらでした。

ビデオ上映も凝っていて、大和の艦橋から眺めるような形になっていました。ビデオ自体は全部見なかったので曖昧ですが、大和の艤装訓練の様子を上映しているようです。

常設展示「呉の歴史」のほうに移動します。大和ひろばには大和ミュージアムの目玉というべき1/10スケールの戦艦大和の模型があります。これで1/10かよっていうぐらい圧倒されます。実物はもう船というよりはビルみたいなものだったのかもですね。

巡洋戦艦金剛の建造当初のボイラー。このボイラー正式には「ヤーロー式混焼缶」というらしいですが36基も積んであったそうです。いやぁ、この博物館の巨大展示物には圧倒されっぱなしです。

大和の進水記念の風鎮です。厳重な秘匿艦だっただけに、当時、こんなものが作られていたとは思いませんでした。ものすごく貴重な逸品ですね。

こちらは大和の探照灯です。直径1.5m、厚さ1cm、予備品として残存していたものらしいです。かなり高性能な放物面鏡らしく、これだけのものを現在の技術で製造するのは相当困難で、高性能Nikkorレンズなんかゴミと言わんばかりに高価なようです。46cm砲と同様に失われた職人技の一つなんでしょうね。

航空母艦赤城の模型。赤城の展示は模型とあと数点だけと非常に寂しいものでした。折角なので模型だけでも写真に撮っておきます。「ア」という大きなカタカナは、着艦識別文字で、赤城のアです。パイロットが目視でこれを確認して自分の所属艦船に着艦します。今からして見ればものすごくアナログですが、間違って米軍空母に着艦しようとしたエピソードもあるぐらいですから、当時としては最善の措置だったのでしょう。



航戦日向と戦艦長門の軍艦旗。上が日向で下が長門です。どちらも血痕のようなものが付着しており、見ていて、とても痛々しいものがあります。

大型資料展示室に移動します。というかこれまでも十分大きかったけどまだ、これ以上のものがあるようです。入口にはいきなり魚雷が置いてあります。仕様からデカいことは知っていましたが目の当たりにすると驚くほどデカイ。これが40ノット以上の高速移動するとは...展示物は二式魚雷で九十三式酸素魚雷ではありません。

大型資料展示室の目玉は零戦六ニ型です。昭和53年に琵琶湖から引き上げられて修復されたもので本物です。零戦は改良モデルがいっぱいあって、私にはさっぱりわかりませんがほぼ最終型のようです。意外だったのは展示機体が中島飛行機製(現在の富士重工)だったことです。零戦=三菱重工だと思っていたので...調べてみたらライセンス生産で中島でも生産されていて、実は半数以上は中島製だという衝撃の事実(^^;。大型資料展示室は他にも特攻兵器「回天」、特殊潜航艇「海龍」、各種砲弾の他、期間限定で特殊潜航艇「甲標的甲型」のセットが展示されていました。

ここまで一通り展示を見て既に二時間半経過(^^;。結構駆け足で見たつもりでしたが、やはりこういう展示ものって時間がいくらあっても足らないですねぇ。

ちなみに今回撮影してて、PLフィルターを持って来なかったことを悔やみました。大半の展示物がガラスケースなどの中に入っているため周囲の写り込みが激しくて、中々いい写真が撮れませんでした。見た目は忠実に再現されているんですが、再現してほしくない情報まで写り込むのはどうもいただけません(^^;。次回、屋内展示等を見に行く時は忘れずにPLフィルターを持って行こうと思います。

Nikon image space(http://img.gg/YKNFIAM)では、高解像度の写真も御覧になれます。

今回のカメラ
「Nikon D7000」+「AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED」
「Fujifilm XF1」