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大雪縦貫道路に関する調査報告 ~計画取り下げ40年の節目を迎えて~

フリー生活も明日で終わりということで、ここ数日は自由研究をしていました。調査内容は去年の夏の縦走記事で書くために道道忠別清水線について調べたのがきっかけで気になっていた大雪縦貫道路にしました。最初は調べても自己満足だけの世界で終わる予定でしたが、凍結から今年で丁度40年の節目の年であったこともあり、何を血迷ったのか、せっかくだから調査結果を論文化して色んな人に見てもらいたいと思って執筆することになりました。読みものとして、そこそこ興味深い内容に仕上がったと思いますので、興味がある方は御覧になってみて下さい。

http://www.saboten.sakura.ne.jp/~suzu/taisetsu/130429_Taisetsu_report.doc
(2013年4月30日:トンネル長の間違い等の誤記等を訂正しました。)(2013年5月5日:1591m峰を1951mと間違い表記した点を訂正しました。)

また以下のフォルダに報告書のpdfファイルの他、以下で示す大雪縦貫道路のルートを記したトラックデータ(gpx形式)もアップロードしておきますので、カシミールなどで眺めてみて下さい。結構とんでもないところを通ってるなぁって、実感してもらえると思います。

http://www.saboten.sakura.ne.jp/~suzu/taisetsu/


調査して改めて思ったのはインターネットなどの情報網においても、本問題に関する詳細な資料や報告は極めて少なく、認知度が極めて低いということでした。インターネット上に今回まとめた資料やデータを展開することで、色んな人々に問題の重要性を理解してもらうと共に、学術研究や自然保護活動などに役立てて頂ければ嬉しいと思います。

ファイル 221-1.jpg

今回の調査により作成した大雪山縦貫道路の詳細ルート図。文献に示されたおおざっぱなルート図や記事内容から類推したもので、実際の計画ルートからズレている可能性ありますが、十勝岳連峰をぶった切るトンネルなど計画のものすごさがわかると思います。

ファイル 221-2.jpg

前に十勝岳連峰を縦走したときの写真で、丁度旧ルート上の地形が写ったものがあったので赤線で引いてみました。1591m峰の麓からトンネルで潜ります。

ファイル 221-3.jpg

昭和47年9月20日の読売新聞。結構辛辣に書いてます。

有珠外輪山 ~誰もいない外輪山遊歩道~

伊達紋別岳に登った後、せっかくここまで来たので有珠山と近場の貯金山に登ろうと有珠登山口に来たわけだが、貯金山へと通じる林道は大型車両がひっきりなしに通っている上に登山者通行禁止の標識が...貯金山は四等三角点のある標高243mの低山だが地形的に噴火湾のいい景色が見れるのでは期待していただけに正直がっかりしたが、せまい道を大型車両と行き交うなんでゴメンなので諦めて有珠山に向かった。

有珠外輪山まで案内図では2.6kmでそれほど大したことはないと思っていたが、本日2座目ということで足が重く、周りは落葉しているとはいえ密度の濃い森林で景色が単調なのも拍車を掛け、思ったよりも進まない。登山道はよく整備されているが、登っても登っても目指すピークらしいものが見えず、写真のように外輪山のすぐ近くまで来ているハズの標高473m点でも山頂側の情報は目視できず、心理的に辛いルートだった。


それでも1時間15分掛けて何とか外輪山の展望台に立った。写真は外輪山展望台から小有珠。山裾の曲線がとても美しくて奥に洞爺湖も見える。

小有珠の右側には有珠新山と大有珠のダイナミックな景色もバッチリ。外輪山の稜線を辿って行くとロープウェー駅近くにある標高573mの火口原展望台も見える。景色はいいんだけど平日とはいえ有名な観光名所に誰もいないのが妙に無気味で、双眼鏡でロープウェーに続く稜線を追ってみたが本当に人っ子一人いない。

ロープウェー運休してるのか?とか思いつつ、稜線をロープウェー駅のほうに辿りつつ午前中に登った伊達紋別岳が見えるポイントに来た。肉眼や写真では、どれが伊達紋別岳か判別不明だけど、双眼鏡ではちゃんと伊達紋別岳の特徴ある鳥居型の山頂標識が見えていた。双眼鏡って本当にすごい。直線距離で11kmも離れているのに、たかだか1mほどの山頂標識が見えるんだから。

ついでなので標高464m点の火口原展望台にも行ってみたが観光客とは遭遇せず。ロープウェー駅のほうはどうなってるんだろうと興味が出てきて先に進もうとしたら、ロープで規制されていた。どうりで人が来ない訳だ。改めて双眼鏡で標高573mの火口原展望台を覗いて見ると今度は6人ほどの人が確認できた。ちゃんとロープウェーも営業してるみたい。とはいえ人間心理は不思議でマイナーな山頂で誰もいなくても全然平気なのに、人間の痕跡の強いところに誰もいないというだけで妙に気味悪く感じ早々に下山することにした。

下山中は進行方向から絶えず獣臭のようなイヤな匂いが風に乗ってやって来て、ヤバいなぁとか思いつつ降りたが、結局、何とも出会わずにすんだ。下界はポカポカ陽気で、帰り道にあこの窓を全開にしてたら畑のほうから、さっきと同じ匂いが漂ってきて、先程の心配の種は堆肥の臭いだったのかと納得したが、紛らわしいなと思いつつ帰路についた。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/2D9UuPt)で今回の山行写真全てが御覧になれます。

登山口(12:45)→外輪山展望台531m(14:00)→旧火口原展望台477m(14:25)→登山口(15:15)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

海の見える山を求めて伊達紋別岳

全道的に快晴ということもあり、以前たびんちゅさんに薦められ行きたいと思っていた伊達紋別岳に行くことにした。朝の通勤ラッシュを回避するために、久々に早起きして出発して7時40分には登山口に着いていた。登山口は全く雪がなく久しぶりに夏山気分で登り始める。ほどなくして尾根に取付き、明るい緩やかな尾根を左右の景色を眺めながら登っていく。

いよいよ4合目あたりから積雪が出てきて夏山気分も終わりを迎えたが、対岸に山肌が段々畑のように亀裂が入ったとても興味深い光景が見えてきた。全く木々も生えていないため最初は畑の残骸かなと思ったが、よく見ると対岸だけでなく、今歩いている稜線の急斜面にも段々形状になっていて、且つ、畑の作業道にしては亀裂と亀裂の間隔が開きすぎていて妙だなぁと思いつつ登っていく。

時折ずぼっと踏み抜くがツボ足で7合目のいっぷく広場に到着。間直に稀府岳が見え、その向こうには2月に登った室蘭岳か...暫く景色を楽しんでいたが、ふと気付いたのは、この急峻な山にも先程と同じ段々畑のような亀裂が入っていること。「こんなところに畑はないだろう」と管理人の中では人工物の線は消えて、このあたり一帯の地層的な影響で自然にできた地形ではないかと勝手な推論を展開するが詳細は不明。

7合目から先は少し雪庇が残っていて、キックステップ効かない硬い斜面を腰が引けつつ通過すると後は快適な稜線が続いていた。遮るもののない稜線を歩く感覚が随分と久し振りな気がして妙にウキウキしてしまう。

途中、前紋別岳に着くと、これまで歩いてきた尾根が描く曲線と向こう側に見える伊達の市街地と噴火湾がとても良い景色だった。ちょっとポジションが悪くて一望とまではいかないけど、さすがはこの行程の最高標高点だけのことはある。

前紋別岳を越えると本日の難所らしい難所、9合目近くの700m峰の急斜面トラバースがデーンといく手を阻んでいた。この高度感がプチ高所恐怖症には辛いのです。一旦、引き返してアイゼンを付け、再び挑もうと思ったが、結局、斜面の緩いところを迂回した(^^;。実際、向こう側から見ると足場のない区間は写真で見えているところだけで、その向こうにはちゃんとした足場があったので、そこまで恐怖を感じるほどでもなかったかなと思いつつ怖いものは怖い。


伊達紋別岳の山頂に立つと素晴らしい絶景が...というのを期待していたが、薄モヤが掛かっていてハッキリと見えない。森の向こうに洞爺湖、と有珠山、そして右手奥に後方羊蹄山、肉眼でもうすぼんやりしか見えないのでしょうがない。噴火湾の方角もスッキリしない。風が出てきたので多少改善するか思って待っていたがダメだった。

そんなわけでカメラから双眼鏡に持ち変える。7合目手前のガンバレ岩あたりを二人パーティが登って来ている。てっきり平日なので誰とも会わないと思っていたが結構人気の山のようだ。これから向かう予定の有珠山のほうは雪が山頂にチラホラぐらい。セットで登ろうと思っている貯金山は、低山にも関わらず山頂に木々らしきものが見られず、思っている通りの眺望が楽しめそうな感じ。

下山は途中に転がっている雪庇の残骸を見ながらのんびりと...何というか面白い光景。前紋別岳では女性一人と先程双眼鏡で確認した二人パーティと出会った他、途中の林でドラミングのするほうを双眼鏡で探してアカゲラを発見。一応、写真にも撮ってみたが見るに耐えない仕上がりに...楽しい出会いではあったが、こういう時に望遠レンズがあればと悔やみつつの下山となった。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/AhSS95l)で今回の山行写真全てが御覧になれます。

太陽の園駐車場(7:40)→登山ポスト(7:50)→7合目いっぷく広場(8:50)→前紋別岳(9:25)→伊達紋別岳(9:50←食事・双眼鏡タイム→10:20)→前紋別岳(10:45)→7合目いっぷく広場(11:10←いっぷく→11:20)→登山ポスト(12:00)→太陽の園駐車場(12:10)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

和宇尻山 ~桂岡から林道経由で道なき道を~

今日は朝から快晴だったが午後には曇ってくる予報で、気象レーダーの画像では南西から雲が近づいてきていたので、札幌近郊のほうが天気が持ちそうだと判断して、登りたい言いつつ行ってなかった和宇尻山に行くことにした。春香山の登山コースを使うので桂岡からスタートするのだが、ここ車停めるスペースが全然ないので電車バスにしようか迷ったが午前中に山頂に着かないと晴れの景色が見れないということで、あこにごめんなさいして路肩に止めて行くことにした

和宇尻山付近は道なき道を行く予定なのでアイゼンと輪カンを付けてスタートしたが、銭函川沿いの林道では、早くも路面が出ている箇所が何ヶ所もあって輪カンで強引に歩くことになり少し後悔した。林道の分岐で右に折れ銭函峠川沿いに進むと雪が多くなってきて、輪カンでも随分と歩きやすくなってきた。

このコース2年ぶりだが、林道の幅が両側ニ車線の道路みたいに広くて驚いた。以前に来たときはゴールデンウィークの前半なので積雪量の関係もあるのかも知れないけれど、それにしても立派な道。スノーモービルっぽいトレースがずっと続いている。夏道登山道への分岐では「らくちん林道迂回コース」って標識もできていて、「こんな標識前はなかったな」と思いつつも、もちろんらくちん林道コースへ。ただ、すぐにらくちん林道が大きく迂回したので、結局、ショートカットで夏道登山道に入ったが、ショートカットを終え、また、らくちん林道に合流して土場まで登る。土場までの登山道は500m尾根の東側を通っているが、林道は尾根の西側を通っていて和宇尻山を眺めながらの林道歩きは中々気に入った。あと登山道側は道幅の狭いトラバースがあり、プチ高所恐怖症としてはこれを避けて安全に進めるのもすごく嬉しい。

土場に到着すると石狩湾と銭函天狗岳がきれいに見える。景色も結構いいので、ここで昼食を食べて引き換えす人も少なくない。

土場から夏登山道は直進だが右側に冬道がついているのでこれを辿る。冬道は時折石狩湾を眺めながらの気持ちの良いルートで何度通っても「いいなぁ」と思う。標識もかなりの数あるのでルートもわかりやすい。

冬道を抜けると春香山のランドマーク的な存在であるピンクテープの付いたケルンのような大木が見えてくる。まだ大半が雪の下に埋まっていて大木という感じはしないが、もう少し季節をずらすと、なるほどケルンっぽいと納得してもらえる光景が見られる。正面に見えるのが春香山だが、今日の目的地はお隣の和宇尻山。和宇尻山へは標識どころかトレースすらなく、単独山行の身としては少し躊躇したが、地図をみながら傾斜の緩い安全そうなルートを選んで、比較的密度の高い山林をひたすら登った。

山頂と思しき所にはピンクテープが張られているが、とても広い山頂でどの点が山頂なのかよくわからない。最高点と思われるピークからの眺望は木が邪魔していて良くないので、景色の良い所を探して散策してみた。

そして正面に13日に登った手稲山が見えるポイントを発見。徐々に薄曇りになりつつあったが、何とか晴天中に間に合ったようだ。

別なポイントからは銭函天狗岳と石狩湾がよく見える。木が多い山だけど山頂付近だけ密度が薄いので歩いて探せば結構いいポイントがある。

定山渓天狗岳の見えるポイント。今年は百松沢山、手稲山、和宇尻山と色んな角度から見た山。札幌近郊の山は殆ど登っていないので、今年はいくつかトライしてもいいかなぁと思う。


景色を楽しんだあとは天気が崩れてくる前に早々に下山したので、双眼鏡も出番なし。昼食もおあずけで土場まで降りてから、石狩湾を眺めながら昼食にした。昼食時に先週修理した輪カンのナットを確認したが、緩みもなくいい感じ。意外とお手製の修理もいけるかもしれないなと思いつつ下山した。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/09Jv9tz)で今回の山行写真全てが御覧になれます。

桂岡砂防ダム下(8:50)→分岐(9:25)→土場(10:25)→銀嶺荘付近通過(11:00)→和宇尻山山頂(11:25←散策→11:40)→土場(12:15←昼食→12:45)→分岐(13:15)→桂岡砂防ダム下(13:40)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

手稲山 ~平和の滝・冬尾根コース~

晴れれば伊達紋別岳に行きたかったが、何だか難しそうな天気予報だったので、先週に引続き自宅近所の平和の滝から手稲山に登ることにした。もう5、6年前に夏に登ったっきりで冬に行くのは初めてだったので地図を見ていると、通れそうな尾根は一本で他の人の山行記録もそこを通っているので、これで行こうということで出発。

前半は林道で所々雪に亀裂が入ったりしているが殆ど問題なし。夏に歩いた時に「この林道退屈だったよなぁ」と思った記憶が蘇ってくる。退屈な林道は40分ほどで終了して冬尾根へと取付く。地図を見てて予測していたとはいえ、いきなりの急坂で少々参った。


急坂を抜けて少し落ちつくか思いきや、中途半端な斜度で登りが続く中、写真のよう雪庇っぽい尾根道が続いていたり、雪解けが結構進んでいて木々の密度が高い箇所は通れるスペースも限られていたり、前半の林道コースと比較して全然飽きさせませんな。とは言え、中々応えるし、おまけに雪まで降ってきて、本音としてはもう帰りたくなってきたが、折角ここまで来たんだから最後まで登ろうと言い聞かせて登っていった。


ようやく落ち着いたのは針葉樹林帯に入ったあたり。少しペースを落として息を整えつつ進んでいく。前に御夫婦がいたので彼らを目印に進んでいたら、この周辺でメインのトレースから外れたらしい。針葉樹林帯を抜けて巨岩帯に差しかかる手前で御夫婦を抜いた時に、下山方向のトレースしかないのに気付き、目の前に迫る急坂に戸惑ったが、もう引き返すのも面倒なので直登することにした。しかしながら結構キツい。途中で足が攣りそうな感覚にとらわれたけれど、ツムラ68をザックから出せるような状況でもなく小休止をしつつ登り切った。とはいえ、たかだか標高にして30mぐらい。ここから先も地図上では等高線が混んだ状態が150mほど続いている。ただ再び樹林帯に入ったのが幸いし、木々に寄りかかって休んだりしつつ、いいペースで進んで行き、出発から2時間ほどでケルンに着いた。

このケルン、なんだか独特の形で、とても風景に溶け込んでいて好きなのだが、登坂中に進行方向を見ていても、まずこのケルンは見えなくて本来の目的である目印になっていない気がするし、何か宗教っぽいレリーフもあり、一体何の目的で置かれたのかが非常に興味がそそられる。

もう、あとは緩やかな道路を三角点のある山頂展望台に辿るだけということで歩いていくと、雪で埋まった道路の先に見えるロープウェーの駅舎が、何だかどこか田舎の農業倉庫のように見えてきて少々面食らったが、紛れもなくここは山頂。

昔、訪れた時の記憶では山頂展望台の手前に小さなお社があったと思ったが、記憶違いなのか、なくなったのか、雪に埋もれているのか、見当たらない。そんな状況で、山頂展望台も雪に埋まっているかと思ったが、近づくと柵がちゃんと出ているのが確認できた。そして待望の風景。まずは先週登った百松沢山。双眼鏡で確認してみると本日も4~5人の人影が確認できた。

そして、奥手稲山方面。西側のほうが綺麗に青空が拡がっていて良い景色。登っている途中で雪が降ってきたときはどうしようか思ったが、何というか運がいい。

石狩湾もバッチリ。低い位置まで張り出した雲があることで妙に立体感が生まれてとても良い景色だった。

そして手稲山といえばこれ。室蘭の測量山の密集した感じも良かったけれど、山頂領域が広い手稲山の少し引いて見たアンテナ群というのもとてもいい。その後は、営業しなくなって久しい気がするロープウェー山頂駅まで戻り、石狩湾を見ながら昼食。合間に双眼鏡で一昨日自転車で走った経路を探してみると、JR手稲駅や我が家の近所の高層マンション(建設中)まではっきりと確認でき、双眼鏡の威力と画質に改めて驚いた。


下山中にスキーコースから見慣れた山様の山があったので写真に...もちろん藻岩山。いつも登っているけれど、こうやって別な山頂から眺めるというのも珍しいかもしれない。

その後、山頂直下の雪庇の巻き道で休憩していたshizuさんとバッタリ会った。ちょうど雪庇を直接降りようかどうか迷っていて、降りた衝撃で埋まったら嫌だから巻いていこうと思わなければ会えなかった。昨年の9月末に白雲小屋に行った以来だからほぼ半年ぶり。しばし互いの近況を報告したりしていると身体が冷えて寒くなって来たので、もう少し居るというshizuさんを残して、一足先に急坂を気をつけて下りながら下山した。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/pcNYB2T)で今回の山行写真全てが御覧になれます。

平和の滝登山口(9:15)→冬尾根コース取付き(9:55)→ケルン(11:15)→手稲山(11:35←散策・昼食→12:20)→ケルン(12:30)→冬尾根コース取付き(13:30←ティータイム→13:50)→平和の滝登山口(14:25)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

星置緑地までサイクリング

何だかダラダラのフリーカメラマン生活もすっかり板について来て、こんなんじゃ社会復帰できなくなるんじゃないかと思う今日この頃ですが、まぁ、1ヶ月の長期休みみたいなものなのだから、思いっきり遊ぼうと割り切ることにしました。今日は天気が悪くなる予報が一転して良くなって来たので、星置緑地までフキの父さん(フキノトウ)と芭蕉様(ミズバショウ)の状態を確認して来ようと思いたちましたが、どうせならトレーニングを兼ねて自転車で行こうということで、自転車乗って出発です。


途中、JR稲積公園中の川に掛かる橋上から手稲山を見ています。ちょうどカメラを構えた時に山頂のアンテナ群が隠れてしまって残念です。自転車で進むのも大変なぐらいの風ですからしょうがないですよね。右側の水門は富丘川排水機場です。本流が増水して水位が上がった時に水門を閉じて、支流への逆流を防ぐという装置らしいです。ああ、ちなみに支流からの水はポンプで本流に排水されますのでご安心を...人間の考える装置も中々のもんですな。でも、この設備があるってことは過去に水没多発地帯だった証拠でしょうから、そういう流域にはあまり住みたくないですね(^^;。ちなみに広角レンズではないので捉えられませんでしたが、対岸には西宮の沢川排水機場の水門があって、御対面しているようになってて地形的にも面白い場所でした。

稲穂のJR札幌運転所まできました。ちょうど721系がきたので撮ってみます。電車の架線って円盤状の重りで引っ張っているんですが、この構造を考えた人って頭いいなぁって、いつも思うんです。これなら熱膨張などで架線が伸び縮みしても常に一定の力が掛かりますもんね。ただ重りの上に大量の雪が積もったら、張力オーバーになってしまう気もしますが、そのぐらいの重量は許容範囲ってことなのかな。

途中、JR星置駅の北口から南口までの通路が自転車通れなさそうだったので、一旦、跨線橋のある場所まで引き返したりして無駄な体力使いましたが、星置緑地に着きました。予想していた通り雪が多いです。こりゃ何も被写体になってくれるものが見つからないかと思っていたら、そうでもなかったのです。

バサッバサッ、ジャバーンと何かが飛来して着水したので、「何っ?」と思って振り向いたら鴨でした。メスですね。愛敬たっぷりの顔で餌食べたり毛繕いしたりしています。紫のアクセントが可愛いですね。

オスもいるかなと思って周囲を探したら...いました。ただ、表情も歩き方も何か太々しいんですよね。きらびやかな羽毛に包まれているくせに、なんでそんな愛敬ないかなって...まるで金ピカ衣装に身を包んだ成金親父(^^;。そんなわけで毛繕いであっち向いた時に写真撮りました。

フキの父さん咲いてました。他にも結構咲いていましたが、朽ちた木から芽が出てる様子が何か珍しくて、こいつを写真に撮りました。これを実際に自分の目で見ると春って感じがしますね。

芭蕉様も芽が出て着々と大きくなりつつあります。今はこんなに小さいものが、数ヶ月後には1mを越えるお化け葉っぱになるんだから信じられないですよね。

帰り道、稲穂ひだまり公園に寄ってみました。雪すごいです。公園の正面入口が雪で入れなくて、カタクリ群生地のある山側にまわってきましたが、散策路もすべて雪の下です。これは今年のカタクリの開花は少し遅くなりそうだと思いました。

そのまま山側の道路を公園伝いに走っていきましたが、すずらん群生地のある富丘西公園やその他の公園も深い雪の下でした。地理的に山の北向きの斜面だから雪融けが中々進まないんでしょうね。写真は雪深い宮の沢公園の木々の上の拡がる青空です。

国道5号線に合流して、これを真っ直ぐ帰宅するだけと思っていたら、高速道路と札幌西インターの交差点で自転車が渡れないことに気がつきました。横断歩道もないし、一応、道路交通法では自転車も車両扱いだから、そのまま車と同じように直進せよってことなんでしょうけど、なんか危険な感じがして強引ですが歩行者用の地下通路を通りました。もちろん自転車用のスロープもないので無理矢理ガタンガタンやっておろします。で、こんな空間が拡がっていたと...イヤすぎ。絶対、防犯とか考えてない昭和の産物。女の子だったらこんなとこ恐くて歩けないでしょ。


自宅(13:50)→稲積公園中の川(14:10)→JR札幌運転所(14:25)→星置緑地(14:40←散策→15:10)→稲穂ひだまり公園(15:30)→宮の沢公園(15:45)→宮の沢1条3丁目(15:55)→自宅(16:20)

今回のカメラ:Nikon1 V1 + 1 NIKKOR 10mm f/2.8/1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6

輪カンの修理

以前にtarumae-yamaさんとH原さんに教えて頂いた情報を元に、先日の百松沢山で壊れた輪カンの修理をしました。

まずは修理前の状況ですが、こんな感じでリベットがピュッと飛び出していて、歩く度に引っ掛ってとてもいやな感じなのです。

リベットの裏側はこんな感じで所々外れています。どのリベットも耐久的に持ちそうもないので、まずは全部のリベットを外します。

リベットを全部外すとセンターのクランポンを中心に前後に別れました。クランポンはステンレスですが、それ以外はすべてアルミです。おおぅ、こんなになっていたのかと改めて感心します。

外したリベットは全部アルミ製で、みんな中央部が曲がった状態になっています。アルミリベットでは耐久的にクランポンに掛かる力に対して強度不足なんだと実感しました。

そこでアルミリベット代わりにステンレスボルトを入れることにしました。リベット穴に入る丁度良いネジということでM4×30に、緩み止めにスプリングワッシャーを噛ませます。外側にネジの先端が飛び出ていると歩きにくいのでトラスネジを使います。

外側の仕上がりはこんな感じ。トラスネジのおかげで出っ張りもなく歩きやすそうです。

トラスネジの反対側は緩み止めにスプリングワッシャーにナット1本にしました。更なる緩み止めのためナット2本にしようかと思いましたが、経験的に2本まとめて外れてしまうことが多いので、スプリングワッシャーを信用することにしました。見た目も結構美しいです。

そんな訳で修理完了。少し紐が痛んで来てますが、まだまだ大丈夫でしょう。これで、実際に歩いてみてネジの緩みなどがないか確認してみたいと思います。

宮城沢ルートで百松沢山

本日は一日ものすごく穏やかな天気になりそうなので、家から近くてアクセスが良いにも関わらず、1回も登っていなかった百松沢山に行くことにした。コースは3本あるみたいだが、林道が続いて最も歩きやすそうな宮城沢コース。自宅から20分ほどで手稲平和霊園。平日なので誰もいないと思ったが車が2台停まっている。更に準備をしている内に更に2台がやってきた。挨拶を交わして出発する。ツボ足で行けるかと思ったけど、陽のあたる場所が沈みやすいので輪カンを履いたところでトラブル発生、輪カンのリベットが外れて飛び出て、時折、足に絡まって歩きにくい。左右を逆に履きなおして問題解決と思ったが、しばらくすると別な所が飛び出てきて、要修理ということであきらめた。

コースは宮城沢川に沿って続く広い林道でとても気持ちが良い。途中何回か川を渡るが、その中にはスノーブリッジもある。写真のはとても丈夫で安心して渡れたが、別の箇所では周囲に亀裂が入って、しかも下をゴーっと音を立てて水が流れているような場所もあり、当たりを引かないように慎重に渡った。


広い林間コースがしばらく続いて林道が終わると沢地形に入って進む。ここまで1時間以上の単独の森歩きだが不思議と飽きがこない。林道の終点あたりで休憩していたおっちゃんと出会いしばらく一緒に歩いていたのも大きい。

沢地形が終わると急坂が続く。GPSが示す山頂までの距離が中々縮まらない。途中で何回も小休止して、疲労困憊で何とか山頂に到着。

登っている最中は、今日は北峰でやめようと思っていたが、実際に山頂に立って見た南峰があまりにカッコイイし、景色も良さそうな気がする、そして膝がまだ大丈夫だったのもあり行くことにした。

南峰に向かう途中からも烏帽子岳が見えていたが、山頂に立つとすぐ近くに神威岳、そして向こうに烏帽子岳と続く稜線の美しいこと。山頂も4人と賑やかで楽しい。

樽前山方面もバッチリ見えている。隊長さんに感化されて持ってきたYASHICAの双眼鏡でも見てみる。山で双眼鏡使うは初めてだったが、肉眼では見えなかったイチャンコッペの反射板まで見えて驚いた。対岸の北峰には二人パーティが増えていたが、この人達、山頂に居合わせた人の情報では阿部山ルートで下山すると話していたそうだ。昼食後には姿が見えなくなっていたので、本当に行ったんだろうかと興味が出てきて、また北峰に戻って彼らのルートを双眼鏡で追ってみた。846mのコルまで降りて登っている所を発見。時間はもう13時を過ぎているので大丈夫なんだろうか思いつつ、人の心配より自分が安全に降りること考えようと気持ちを切り替えて下山した。


百松沢山南峰からの動画。D7000で動画機能使ったは初めだが、レンズが良いせいもあって恐ろしく綺麗に撮れて驚いた。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/PNb46L2)で今回の山行写真全てが御覧になれます。


手稲平和霊園(8:45)→阿部山分岐(9:10)→357m分岐(9:45)→百松沢山北峰(11:35)→百松沢山南峰(11:50←昼食・双眼鏡タイム→12:35)→百松沢山北峰(12:55←双眼鏡タイム→13:15)→357m分岐(14:05)→阿部山分岐(14:25)→手稲平和霊園(14:40)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

まだまだ雪深いイチャンコッペ山と幌平山

本日はリハビリを兼ねてイチャンコッペ山。1ヶ月ぶりに札幌から外に出た気がする。最近凸凹道路がニュースなどで話題だが、ウチの近所や通勤路ではあまり見掛けず、何のことだろうと思っててたが、真駒内あたりで横断歩道等のマーキングが全部剥がれて、路面がダート道みたいになっていて驚いたと同時に納得。10時前に幌美内展望台の駐車場に着。誰もいない。準備して登山口で入山届をチェック。平日とは言え、こんな晴天にも関わらず誰も登っていない。単独ということもあり、雪に埋まってケガとかしないように、ゆっくり慎重に行くことにして登り始めた。ちなみに今回のカメラはD7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED。

登り始めてすぐ恵庭岳が顔を出す。いいねぇ。心配した割には雪も硬くて埋まるようなことはなさそう。ただ昨日多くの人が登っているはずなのに、風が強いせいかトレースが殆ど埋まっていてルート探しに苦労した。イチャンコッペは最初から急坂だが、いつも以上に辛い。雪かきのおかけで腕と心肺は全然問題ないけれど足が全然ついてこない。思えば山に登ったのって室蘭岳以来だから、1ヶ月半のブランクは大きいようだ。

幌平岳との分岐点から、いつもの景色だけど広角の縦アングルで撮ると雰囲気が全然異なることに驚いた。何だか今日は驚いてばかりだ。ここからは幌平岳には向かわずにイチャンコッペ山の反射板を目指すが、何だか夏道が完全に雪で埋まっているらしくて、トレースは緩やかに登り始める。

緩坂を登り切ると何だか開けた所に出た。「うーむ、もしかしてここって614mピークかなぁ」と思って写真だけ撮っておいて、帰宅後にGPSログと照らし合わせるとやはりそうだった。夏道はこの左側を巻いている。通ったことのないルートなので結構面白い。


この冬道トレースは眺望がバッチリで何回も支笏湖が見渡せる上に、ピークを繋ぐように通っているので反射板も全体が綺麗に見える。とてもいいルートだ。「夏道もこちら側に付け替えてくれれば良いのに」と、そんなことを思ってしまう。

支笏湖の眺望を楽しみつつも風は結構強い。風の通り道では頻繁に地吹雪が起きている。下山途中に気付いたことだが、登りで付けた自分の足跡さえ1時間足らずでほぼ完全に消えていた。これでガスったりしたら、完全にルートを見失いそうなので今日はラッキーだったと思いたい。


そんなわけで反射板到着。足はフラフラ、北風ピーフーだけど景色は最高。まずは恵庭岳を。雲が恵庭岳を中心に放射状に拡がってくれているような気がして(そんなことはない)、とても気持ちの良い写真になった。

お次は反射板から見た支笏湖をフレーム内に独り占め。誰も登って来ないので文字通り独り占めだけど、こんな画を撮りたかったというのを具現化してくれたような写真になった。

イチャンコッペ山自体はあまり眺望が良くないし、もう足がもたなさそうなので、今日は反射板で引き返した。下山中にユニークな雲を捉えたので写真に撮った。「イチャンコッペ山に遊星爆弾飛来中」みたいな感じか(^^;。

下山中に「今日は名のあるピークを一個も踏んでないな」とふと思い、前方に見える幌平山に前回登ったときはガスの中で眺望もなかったので、登ってみようかと興味が湧いてきた。足は重かったけど、トレーニングだと思って登る。ここも支笏湖も眺望がとても良いし、反射板から見る景色とは角度が変わって楽しめる。

そんな訳でちゃんとピークを踏んできた。山頂標識を探すのに手間取って随分と奥まで進んでしまったが御愛敬。それもそのはず、イチャンコッペ側から登ると、丁度木の裏側に標識があって全然気がつかない。幌平山ってオコタンペ側から登る山なのかなと思う。ちなみに山頂近くで三角点と思われる四角い土台の部分の雪が窪んでいた。写真は撮ったが掘り出す元気までなく、プチ三角点ハンターとしては少し残念。時にこの三角点、三等三角点「幌平」というのが正式名称らしい。幌平山という呼称は、もしかすると三角点名称から来ているのかもしれないなと思う。ちなみにイチャンコッペも三等三角点でこちらは「一安公岳(イチャンコウダケ??)」。

もう膝が痛くなってきたので、下山はショートカットで。ただ正午をまわって大分気温が上がってきたせいで、輪カンでも気を許すと埋まる、埋まる。膝も痛みも増してきてトレーニング不足を痛感した山行だった。

下山後にあこで昼食していたら、見覚えある車が道路に現れて、クラクションがプップーと...tarumae-yamaさんだ。シマエナガさんと北尾根経由で恵庭岳に登ってきたらしい。またまた自宅に招かれて奥様の美味しいお茶をご馳走になりました。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/WN0bjV0)で今回の山行の写真が御覧になれます。

幌美内登山口(10:00)→漁川ダム反射板785m峰(11:35)→幌平山(12:45←散策→12:55)→幌美内登山口(13:20)