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高根ヶ原通信(1日目) ~台風一過の晴れ間を満喫~

今週は待ちに待った土日晴れマーク。白雲岳避難小屋に1泊して高根ヶ原を満喫しようと出掛けてきました。一泊荷物を背負うのは今年初めてということで、大雪でも比較的楽な銀泉台からスタートです。

道央道に鹿が侵入して通行止めになり、一般道を迂回して予定よりも30分以上遅れて登山口に到着すると、ものすごい車の数。駐車場に入りきらなくてとんでもないことになっている。可哀想にあこは砂利道路駐で一泊決定。「今日は登山会でもあるんですか」とゲートの管理人さんに聞いてみるが、何故こんなに人が多いのかよくわからないとのこと。天気がいいからかなぁなどど話をしつつ記帳をすませて入山。

登山道に入るとシオガマギク、エゾウメバチソウ、ゴゼンタチバナ、カラマツソウ、ミヤマキンポウゲ、アオノツガザクラ、エゾヒメクワガタ、ヨツバシオガマ、チングルマ等々、花三昧。第ニ花畑は大半が雪渓の下だが、雪のない所ではエゾコザクラが鮮やかに咲いている。この花がこんなに活き活きと咲いているのを見たのは初めてかもしれない。

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第ニ花畑の雪渓を抜けて、コマクサ平に着くとコマクサをはじめイワブクロ、エゾツヅジなど礫地の花が多くなってくる。ここから第三雪渓の間でシマリスを発見。茂みの中にはエゾノハクサンイチゲがひっそりと咲いている。第三雪渓の途中からは標高1900mに入り、息があがる。第三雪渓を抜けるとチシマキンレイカの黄色い花が目立つようになってくる。気の早いチングルマはすでに綿毛になっている。第四雪渓は夏道が出ているので安心して登っていけた。これを越えれば赤岳山頂。山頂についた頃には久々の大荷物が効いたのか腰が痛い。時間は13時。お腹も空いたので昼食にしつつ山頂の岩に登ってみる。この岩に登らなくては赤岳の良さはわからない。

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昼食の後はとりあえず白雲岳分岐まで行って見る。体力もかなり消耗しているらしく、小泉岳に上がる緩い勾配ですら結構キツい。分岐では愛知からの縦走者と出会う。旭岳からスタートしてトムラウシで折り返して天人峡に降りるらしい。せっかくなので、荷物をデポって一緒に白雲岳に登る。当たり前だが身体が驚くほど軽い。途中で道警の山岳警備隊と出会う。一人は大きな幟をザックに立てて歩いている。重くないのか聞いたら「今日は風がないから平気ですよ」とのこと。身体の作り込みが違うなぁと関心しつつ、よくよく考えたら山岳警備に会ったのは初めてのことで、大雪にも警備隊いるんだと変なところに感心してしまった。

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白雲岳が間近になると雪壁がドーンと迫って来る。別にここを登るわけではないが、スケールに圧倒される。山頂からはトムラウシ山はもとよりオプタテシケ山や美瑛岳までがきれいに見える。本当に今日は大当たりだ。景色を十分堪能してから本日の寝床、白雲岳避難小屋へ向かう。途中の雪渓横には初夏の花キバナシャクナゲも咲いていて、雪渓が色々な季節を演出しているのを実感する。遠くに見える小屋の横にはテントの花が咲いている。ざっと15張りぐらい。以外と多いなと思いつつ、このぐらいなら小屋にも入れるだろうと安心する。明日の天気が微妙なので、できることならテントは張りたくないし、そもそもテントは孤立しがちなのであまり好きではない。

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白雲小屋の2Fに陣取ると、水場で汲んできた水を明日の飲み水用に煮沸する。「もう夕飯ですか」と声がかかり、「いや、水作ってます」と...これをきっかけに山話が弾む。17時前に夕飯をすませると、消灯の20時までは外のテーブルで酒を飲んで過ごす。標高が2000m近くあるため、無風の屋外でも少しひんやりして焼酎のお湯割りがとても美味しい。管理人さんを交えて話しをしつつ、たまに写真を撮ったりして、あっという間に消灯時間。寝袋に包まるも予想外に暑くて寝苦しい。ふと気が付いたら窓の外が明るい。もう朝?と思って時計を見てみると23時。なぜと思って窓の外を見てみると、満点の星空。こうなったら写真を撮りたくてしかたがない。カメラ片手に外へでる。もう絶景で、高根が原からトムラウシまでの稜線がくっきりと見える。「こんなに明るいとライトなしでも歩けますねぇ」と一緒に起き出してきた人と話をしつつ白雲小屋での一夜は過ぎて行った。

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銀泉台(10:00)→コマクサ平(11:50)→赤岳(13:00←昼食→13:35)→白雲岳(14:45)→白雲岳避難小屋(15:35)