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手稲山 ~平和の滝・冬尾根コース~

晴れれば伊達紋別岳に行きたかったが、何だか難しそうな天気予報だったので、先週に引続き自宅近所の平和の滝から手稲山に登ることにした。もう5、6年前に夏に登ったっきりで冬に行くのは初めてだったので地図を見ていると、通れそうな尾根は一本で他の人の山行記録もそこを通っているので、これで行こうということで出発。

前半は林道で所々雪に亀裂が入ったりしているが殆ど問題なし。夏に歩いた時に「この林道退屈だったよなぁ」と思った記憶が蘇ってくる。退屈な林道は40分ほどで終了して冬尾根へと取付く。地図を見てて予測していたとはいえ、いきなりの急坂で少々参った。


急坂を抜けて少し落ちつくか思いきや、中途半端な斜度で登りが続く中、写真のよう雪庇っぽい尾根道が続いていたり、雪解けが結構進んでいて木々の密度が高い箇所は通れるスペースも限られていたり、前半の林道コースと比較して全然飽きさせませんな。とは言え、中々応えるし、おまけに雪まで降ってきて、本音としてはもう帰りたくなってきたが、折角ここまで来たんだから最後まで登ろうと言い聞かせて登っていった。


ようやく落ち着いたのは針葉樹林帯に入ったあたり。少しペースを落として息を整えつつ進んでいく。前に御夫婦がいたので彼らを目印に進んでいたら、この周辺でメインのトレースから外れたらしい。針葉樹林帯を抜けて巨岩帯に差しかかる手前で御夫婦を抜いた時に、下山方向のトレースしかないのに気付き、目の前に迫る急坂に戸惑ったが、もう引き返すのも面倒なので直登することにした。しかしながら結構キツい。途中で足が攣りそうな感覚にとらわれたけれど、ツムラ68をザックから出せるような状況でもなく小休止をしつつ登り切った。とはいえ、たかだか標高にして30mぐらい。ここから先も地図上では等高線が混んだ状態が150mほど続いている。ただ再び樹林帯に入ったのが幸いし、木々に寄りかかって休んだりしつつ、いいペースで進んで行き、出発から2時間ほどでケルンに着いた。

このケルン、なんだか独特の形で、とても風景に溶け込んでいて好きなのだが、登坂中に進行方向を見ていても、まずこのケルンは見えなくて本来の目的である目印になっていない気がするし、何か宗教っぽいレリーフもあり、一体何の目的で置かれたのかが非常に興味がそそられる。

もう、あとは緩やかな道路を三角点のある山頂展望台に辿るだけということで歩いていくと、雪で埋まった道路の先に見えるロープウェーの駅舎が、何だかどこか田舎の農業倉庫のように見えてきて少々面食らったが、紛れもなくここは山頂。

昔、訪れた時の記憶では山頂展望台の手前に小さなお社があったと思ったが、記憶違いなのか、なくなったのか、雪に埋もれているのか、見当たらない。そんな状況で、山頂展望台も雪に埋まっているかと思ったが、近づくと柵がちゃんと出ているのが確認できた。そして待望の風景。まずは先週登った百松沢山。双眼鏡で確認してみると本日も4~5人の人影が確認できた。

そして、奥手稲山方面。西側のほうが綺麗に青空が拡がっていて良い景色。登っている途中で雪が降ってきたときはどうしようか思ったが、何というか運がいい。

石狩湾もバッチリ。低い位置まで張り出した雲があることで妙に立体感が生まれてとても良い景色だった。

そして手稲山といえばこれ。室蘭の測量山の密集した感じも良かったけれど、山頂領域が広い手稲山の少し引いて見たアンテナ群というのもとてもいい。その後は、営業しなくなって久しい気がするロープウェー山頂駅まで戻り、石狩湾を見ながら昼食。合間に双眼鏡で一昨日自転車で走った経路を探してみると、JR手稲駅や我が家の近所の高層マンション(建設中)まではっきりと確認でき、双眼鏡の威力と画質に改めて驚いた。


下山中にスキーコースから見慣れた山様の山があったので写真に...もちろん藻岩山。いつも登っているけれど、こうやって別な山頂から眺めるというのも珍しいかもしれない。

その後、山頂直下の雪庇の巻き道で休憩していたshizuさんとバッタリ会った。ちょうど雪庇を直接降りようかどうか迷っていて、降りた衝撃で埋まったら嫌だから巻いていこうと思わなければ会えなかった。昨年の9月末に白雲小屋に行った以来だからほぼ半年ぶり。しばし互いの近況を報告したりしていると身体が冷えて寒くなって来たので、もう少し居るというshizuさんを残して、一足先に急坂を気をつけて下りながら下山した。

ヤマレコとNikon image space(http://img.gg/pcNYB2T)で今回の山行写真全てが御覧になれます。

平和の滝登山口(9:15)→冬尾根コース取付き(9:55)→ケルン(11:15)→手稲山(11:35←散策・昼食→12:20)→ケルン(12:30)→冬尾根コース取付き(13:30←ティータイム→13:50)→平和の滝登山口(14:25)

今回のカメラ:D7000+AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED

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コメント一覧

隊長 URL 2013年04月13日(土)22時28分 編集・削除

スズさん、こんばんはー。
いいねー、手稲山。行ってきたのですね。

手稲山はバカにならない運動量ですよね。
私も夏場はガレ場まで登って、そこで食事をして戻ることが多いです。
ガレ場は遠くの山に入ったかのような気分になれるので好きなのです。送電線が見えるけど(笑)。

山頂に祠、ありますよね。
雪に埋まっていたのではないでしょうか。
何れにしても、山頂に立った時の天気が良かったようで、なによりでした。
(^_^)

yah URL 2013年04月14日(日)08時24分 編集・削除

手稲山、お疲れさまでした。

手稲山(というか札幌市内の山はほとんどですが)は登ったことないですが、案外長くて急なんですね。

山頂のケルンはただ石を積んであるというより、コンクリートか何かで固めて作られてるんですか?
ただのケルンではなさそう。

最近はすっかりD7000と双眼鏡ですね。
山に双眼鏡を持って行くというのは去年まで考えたこともなかったですが、新たな楽しみが増えそうですね。
ちょっと今年は検討したいです。

スズ(管理人) 2013年04月15日(月)15時56分 編集・削除

隊長さん。こんにちは。

久しぶりの手稲山しんどかったです。前回登ったときは前後左右真っ白でしたから、
苦労が報われた感はありますが...これほどの急斜面は今季初なのですっかり筋肉痛で、
苦しんでいます。このコース、ガレ場あたりでも十分景色も楽しめるので、
そこで止める人も多いみたいですね。紅葉も綺麗だと聞きました。

この送電線を辿ると、行き着く先は泊原発ですよね。あれだけの山中に鉄塔作って電気運んで
いるもんだと感心します。原発は停まっているハズなのに送電線がブーンって言ってたので、
高圧がたってるんでしょうけど、その電源はどこなんだろうとか考えてしまうのが、技術屋の
悪い性なんでしょうね(^^;。積丹半島の風力とかから回しているのかな??

ああ、ちなみに私は原発推進というかエネルギー至上主義なので、核燃料を冷やすために
火力発電で産み出した貴重な電力を使っているぐらいなら、現状の核燃料が燃えつきるまで
原発を動かせばいいと思っています。多分、道庁や大通りあたりでデモやってる人達に
そんなこと言ったら刺されそうですが(^^;、わかって欲しいよねぇ(^^;;;。

スズ(管理人) 2013年04月15日(月)17時17分 編集・削除

yahさん。こんにちは。

手稲山はこの近所じゃ遠足の定番らしいですが、私が子供の立場なら山が嫌いになりそう(^^;。
今回は冬道の上、急斜面の直登とかしちゃったせいもありますが、夏道も結構辛いんですよ。
前回の辛い記憶が残っていたので、あまり積極的に行こうという気にならない山でしたが、
百松沢山同様、登山口まではウチからすぐなので、たまには行こうかと思いまして...

件のケルン、レリーフがきれいに挟まっているので、ただ積んだだけにしては技術の高さを
感じます。宗教っぽいレリーフという言い方をしたのも、白鳥のような鳥と人物が描かれて
いて、教会にでも来たような錯覚にとらわれてしまうというか、何というかパワースポット
的な不思議な感じにとらわれるんですよ。私だけかもしれませんが...

山に持っていく光学機器は最近は専らD7000と双眼鏡ですね。両方とも本格的に使いはじめて
2ヶ月経ってないので珍しさと面白さが先行してますが。D7000は光学ファインダーが
素晴らしく、覗くたけで写真の仕上がりがイメージでき、すっかり無駄打ちしなくなりました。
f4固定レンズのおかげで焦点距離を変えても絞り値を気にすることなく撮れるのもいいですね。
ファインダーで構図さえ決めれば見たままの絵になるし、広角端12mmの縦アングルで撮ると、
自分が見た景色とほぼ同じような立体感のある写真になって恐ろしいぐらいです。最近、
縦アングルの写真を多く撮るようになったのは、そのせいです。APS-Cの中級機でさえ、
こうなんだから、フルサイズの上級機とか使ったらどうなるんだろうと思います。
とは言いつつ、ニコンのサービスセンターでD600を触りましたが、やはりフィールドに出ないと
良さがわかりませんよね(^^;。

双眼鏡は肉眼で見えないものを望遠して見る楽しみは第一義的にありますけど、隊長さんも
言ってたかもですが、その像が立体感をそのまま体感できるのが素晴らしいのです。
昔、初めて見た3D映像で目の前に現れたものを掴もうとしてスカっといく感覚に近いかも(^^;。
もちろん被写界深度の影響で全部に焦点合って見えるわけではないですけど、それがむしろ、
カメラのファインダーが3Dになったようで面白いんですよ。ただ、その感覚を記録に残せない
ので、その内、飽きるかもしれないですけど(^^;。